ダイヤについて

(Oudiaで制作した仙急ダイヤのスクリーンショット)

 

 仙急のダイヤは上の図のような状態だ。仙急は山形~仙台中央~石巻・女川を結ぶ山形本線、仙石本線の2路線を中心に6路線が運行されている。沿線最大都市である仙台市への通勤通学需要が主な需要ではある。一方で塩釜市や多賀城市内への工場への通勤需要、仙台方面から山形方面への通勤通学需要も大きいものになっているため郊外から都心部への通勤路線とは言い難い路線の利用状況である。さらに沿線には松島や秋保温泉、蔵王温泉や蔵王スキー場など観光地が多く存在している。仙台や山形からそれらの観光地への需要も存在しており仙急線のダイヤはそれらを考慮したダイヤとなっている。

 また路線別にみると山形本線は仙台~山形のインターアーバン路線として機能している一方で荒町~亀ケ森間は仙台市のベッドタウンとして沿線が機能しており、郊外路線としての輸送が求められている。さらに秋保線や蔵王線とも直通しているため観光路線として機能している面もある。一方で山間部では普通列車の本数を大幅に減らして運行しているなどローカル路線の一面も覗かしている。そのため亀ケ森で系統を分断し、仙台中央から来る半数の電車が亀ヶ森で折り返すほか秋保線に直通する。

 仙石本線は仙台中央~松島は仙台近郊路線としての需要が求められている一方で多賀城・塩釜エリアへの工場就業者の通勤需要が存在する。また松島への観光客需要もあるため高城町以西については様々なタイプの需要による利用客がいるのが現状だ。一方で松島以東は石巻や女川への都市間輸送路線として機能している。しかし利用客が極端に少ない駅が存在しているため一部普通列車が通過扱いを行う駅が数駅存在している。そのため仙石本線では高城町で系統を分断している。

 

以降種別別に分けて解説する。 

①種別別

特急快速急行

 ダイヤグラム・路線図上でオレンジで表記されている特急は山形木の実町~女川で運行されている仙急線の最速優等種別である。毎時1本山形木の実町~仙台中央では都市間輸送列車として、仙台中央~仙急石巻では都市間輸送や近郊輸送列車として運行されている。

 一方ダイヤグラム上で茶色で表記されている快速急行準最速優等列車として、毎時2本山形木の実町~石巻大手町で運行されている。これら特急快速急行は仙台中央~松島で20分間隔になるよう運行されている。時刻表のいらない列車として利用客に好評である。

 特急快速急行は全時間帯一般車4両と特別車2両で運行されている。特別車は座席指定券が必要であり、全時間帯で着席需要を提供している。

 

通勤特急

  通勤特急は路線図上で紺色で表記されている列車だ。この列車は蔵王線沿線から仙台方面への通勤通学、また仙台方面から蔵王線沿線の学校に通学する利用層に対応するため設定された列車だ。全列車一般車4両で運行され、快急停車駅の山形県庁を通過するが特急通過駅の亀ケ森、特急快急通過駅の長町南に停車する。なお蔵王線内は各駅に停車する。

 

急行

 ダイヤグラム上で赤色で表記されている急行は秋保温泉~仙台中央~高城町で運行されている仙急線の準速達列車である。仙台都心部に近いため特急系が通過する長町南や小鶴新田など、準速達列車として特急系電車のサポートを行う。毎時3本、20分間隔で運行されている。こちらの列車も特急系電車と同じように時刻表のいらない列車として好評である。

 また仙台中央~松島では石巻方面行は仙台中央発が、仙台方面行は松島発が特急系と急行合わせて10分間隔で運行し、混雑の分散を図っている。なおラッシュ時は混雑緩和と遠近分離を図るため宮城野原を通過する。ただしナイター開催時などはスタジアム最寄り駅である宮城野原に停車する。

 全時間帯一般車4両で運行されている。

 

快速

 路線図上で青色で表記されている快速はラッシュ時に仙台中央~東塩釜で運行されている列車である。2018年3月ダイヤ改正まで通勤快速として運行されていたが山形本線の快速廃止を受けて快速に名称が変更となった。

 ラッシュ時急行の停まらない宮城野原に停車するほか急行が通過する仙台原ノ町と陸前高砂に停車する。一方で急行停車駅である中野栄駅を通過し、快速への混雑の集中を防止している。

 ラッシュ時は毎時3本の20分間隔で運行されている。急行と快速が10分間隔になるようダイヤが組まれている。

 

蔵王快速

 ダイヤグラム上でピンク色で表記されている種別である蔵。蔵王快速は毎時1本山形木の実町~蔵王温泉で運行されている。蔵王線内の最速優等列車として、また蔵王温泉への観光列車として機能している。全時間帯一般車2両と座席指定券が必要な特別車1両の合計3両編成で運行されている。

 なおラッシュ時は高校・大学最寄り駅である山形南・青田(東北芸術工科大前)・山形医大前の3駅に臨時停車する。

 

・各駅停車(黒)

 秋保温泉~高城町を10分~20分間隔で運行している。特急系、急行に追い抜かれされながらも緩急接続を行うことで優等列車と合わせて全体的な速達性の向上を図っている。一方で仙石本線内の仙台中央~多賀城では各停が先着するケースもあるため優等列車の混雑緩和にも役立っている一面もある。

 仙台方面行は秋保温泉始発高城町行の大運転と亀ヶ森始発東塩釜行の小運転が20分間隔で交互運転を行っている。一方秋保方面行は高城町始発亀ヶ森行と東塩釜始発秋保温泉行の電車が20分間隔で交互運転を行っている。

 ラッシュ時は4両編成で、データイム時は2両編成で運行されている。ラッシュ時とデータイム時の境目では車庫併設駅である小鶴新田駅にて解結や増結が行われている。

 

普通電車(緑)

 緑色の普通電車は山形木の実町~亀ケ森、高城町~石巻大手町と蔵王線のようなローカル区間で全時間帯2両で運行される電車である。仙石本線と山形本線については20分間隔で運行するが極端に利用客が少ない一部の駅を通過するため1時間に1本のみ停まる駅が存在する。また蔵王線については15分間隔で運行されている。

 なお2018年3月ダイヤ改正によって山形木の実町~亀ケ森と高城町~矢本の区間について30分間隔の運行に切り換えられた。この区間の乗客が著しく少ないことが要因であり、今後も更なる減便が計画されている。

 

 

臨時特急「シーガル」

 臨時特急「シーガダイヤグラム上で紫色で表記されている秋保温泉~女川などで運行されている不定期に運行される観光特急列車だ。仙急線では唯一の全席指定席で特急券が必要な列車だ。休日データイム時に運行されることが多いがこのスジを利用して団体列車や臨時列車が運行されることもある。今後は仙台港線からのクルーズ船向け臨時特急の運行が検討されている。

 

山形本線系統データイムダイヤグラム(11時~13時)

 

 山形本線では仙台方行列車については途中駅での待避・緩急接続を行わず各列車の始発駅にて緩急接続を行う形となっている。仙台方行列車の緩急接続については亀ケ森駅にて快急と各停の緩急接続を行っている。一方で山形方行列車については仙台中央にて急行と特急系が接続、長町南で各停が特急系の待ち合わせを行っている。

仙石本線系統データイムダイヤグラム(11時~13時)

 

 仙石本線系については緩急接続を重視したダイヤとなっている。石巻方行特急系列車については仙台東口と塩釜中央で各停と接続、矢本で普通と接続している。特急はこれに加え松島で急行と接続している。急行についても仙台東口と多賀城で各停に接続している。

 一方仙台方行特急系列車については矢本で普通と接続、多賀城で各停と接続している。急行についても多賀城にて各停と接続している。