女川線

 全線が2015年に開業した仙急で最も新しい路線である。これは2015年にJR石巻線の石巻~女川を仙急に移管したためである。この区間はJR線時代から仙急線との直通運転を強く要望していた区間であり、1992年には国の機関によって直通運転の調査が行われていた区間でもある。仙急は直通運転要望時に当該区間が非電化であることと仙急線と軌間が異なるため直通運転の要望を断り続けていた。しかし震災復旧時に県や町の依頼を受けJR線から仙急線に当該区間を改軌、電化の上直通運転を行うことが決定された。

 2015年の開業以降、基本は毎時1本仙石本線直通の特急が運行されている。また2017年のダイヤ改正以降、朝夕の時間帯に女川線直通の快急が設定されているほか臨時特急が女川まで運行を行うようになった。全列車仙石本線に直通するため女川線内のみの列車は定期列車では存在しない。女川線沿線で大規模イベントがある場合は線内折り返しの普通列車が運行される。臨時普通列車はワンマン運行が基本だが、まれにツーマン運行を行うケースがある。なお定期列車は全列車ツーマン運転で運行する。

 全線単線であり、仙急石巻駅・渡波・女川で列車の行き違いを行う。信号システムや配線の都合から臨時特急を含むすべての列車が各駅に停まる特殊な路線である。

 

 利用状況についてはJR線時代に比べ全列車が仙台に直通するようになった事に加え毎時1本運行するようになったことから利用客から高い評価を受け、増加傾向にある。しかし沿線の人口流出が復旧前に相次いでしまったため仙急と沿線自治体・県では地元利用客及び観光客による利用促進策を行っているのが現状である。その一環として駅にコンビニを併設し、駅の利便性向上を行っている。女川線は無人駅が多いのもあり、コンビニによる一部駅業務が行われている。